toeic リーディング 速度 をアップするのに必要な力を獲得する戦略とは?

最近TOEIC学習で大幅にスコアアップした方がいます。 1年前の290点から505点まで点数アップとなったのです。 1年前と比較して圧倒的に何が違うかというと、それは読む力なのです。この生徒さんは、もう少し文法の力が上がると100点位は軽く上がりそうな勢いなのですが、いずれにしましても、リーディング力が大幅に上がったのです。

TOEICスコア表を見ていくと、リスニングの点数がかなり上がっており、リーディングの点数はそうでもないので、言っていることが矛盾しているようにも思えるのですが、リーディング力アップとなった事が、リスニングの力に結びついているのでしょう。読めるから以前よりも聞けるという事です。

具体的に、リーディング力のどの部分が上がったか?と言うと、理解力と速読力なのです。どちらも、英文を読み込まないことには獲得できない力です。

さて、速読力に関する話題ですが、「英文を読む時に、時間制限を設けて英文を読むことで速読力が獲得できる」と言う考えに私はあまり賛同はしません。こんなに簡単な方法で獲得できるのであれば、極論を言えば1つの英文読むのに10秒と言う単位でタイムリミット設定すれば良いという話になってしまいます。(笑)実際私はこのような手法で英文が早く読めるようになったり、TOEICスコアがアップした方に会ったことは一度もないのです。

実のところ、TOEICで重要な速読力を決めるのは「文脈を把握する力」であると思います。話の流れが上手に掴めるようになると、先の展開を予測できるので、スピードを上げながら読むことができるようになるということです。また正確に読みながら記憶出来るようになるので、解答時間が圧倒的に短くなるのです。真の速読力=速解力なのです。そして、無駄な動きがないので、頭も疲れないのです。結果として、長い時間集中力も維持でき、ミスを減らすことにも繋がります。

車を運転する時に、あらかじめ道路の状況を知っている場合と、知らない場合では、後者の方が圧倒的に運転が楽ですし、余計な動きを車にさせなくて良いので、効率的に運転が出来るのと同じでしょう。

「文脈を把握する力」ですが、 TOEICでこれを効率良くやるためには、私は対処方法は大きく分けて2つであると思います。

A:様々な問題をTOEIC公式問題集として解いてみて(可能であれば公式問題集シリーズ全てをやる方が良い。)どのようなパターンの英文が出てくるかを感覚的に理解できるようになる。(意外にも、こういう問題のパターンは良くあるな~というのが多いのです。)

B:英文そのものを大量に読み、英語的発想に慣れる。(日本語と英語では同じ内容を表現するのでも、発想の仕方が違うので、これに慣れなければなりません。)

以上2つの部分に於いて慣れることで、文脈を把握する力とスピードアップに繋がると思います。

Aに関してですが、車を運転する時に、高速道路を運転するケース、住宅地を運転するケース、都市部の混雑しているところを運転するケース、城下町などの道が細くて入り組んでいるところを運転するケース では状況が大きく異なります。運転技術が高い人であったとしても、初めて運転する状況では、運転技術が平均的な経験者と比べて運転するのは大変なはずです。それは予想を立てる部分において経験の力が大きくものを言うからです。

英文も同じです。出張の計画に関する話、ある本の書評、電化製品のマニュアルでは全然違います。ですが、これらの英文を一度でも読んで慣れがあれば(可能であれば、これらの経験をスピーディーに活かせるために、反復を何回かしておくことがベターでしょう。)同じようなパターンの問題が来た時に割合スムーズに対応できるでしょう。

Bに関してですが、日本車とドイツ車では同じ車であっても、動きは全く変わってきます。これに慣れるのには、それぞれの特性を掴むしかありません。そしてこれは、それらの車を運転しながら慣れていくしかない訳です。

英文を読む場合も同じです。日本語と英語では発想の仕方が違うので、発想の仕方に慣れておくことで、英文を読む時の理解度が格段に違い、結果としてTOEICに必要な英文を読むスピードが大きく異なってくるのです。