小学生のTOEIC学習と日本語読解力の養成。

インターネットでTOEIC学習を小学生から開始させて、ハイスコアをターゲットにする。ということが書いてありました。

お子さんたちを興味を持って英語学習を早く進めること自体は、別に有害だと思わないのですが、お子さんに出来るだけ高い英語力をつけてあげたいのであれば、同時に、日本語で本を読ませてる文章読んだ時に理解できる力=読解力を形成することも必要であると思います。

例えば小学校3年生ぐらいの子供に、英語学習させてそれなりに力がついたということでTOEICを受験させたとしましょう。いろいろ単語も知っているし英語聞き取る力もあるけれども、TOEICスコアが高く出ないという状況がおそらく発生すると思います。

それは、お子さんは経験してきた場面というのは非常に限られているために、TOEICの問題に出てくるシチュエーションや英文内容などを理解するということ自体が難しいためです。

例えば「〇〇という会社が、駅前にある土地を買収し、そこに新たな印刷会社を立てることを市は計画しており、それによって500人余の雇用が生まれる」と書かれた英文を読んでも、日本語レベルでその内容が理解できていなければ、英単語の解からないものはないけれど、言っている内容が理解出来ないという状態になると思います。

英語学習も重要ですが日本語レベルのリーディング能力が極めて重要であるということです。

toeic 海外受験

私は自分の人生において初めてTOEICを受験したのは海外だったのです。もう名前はすっかり忘れてしまいましたが、ダブリン市内にある語学学校で受けたのです。

受験をする前に、当時周りの人たちから言われていたことがありました。それは「〇〇で受けたTOEICは正式なTOEICスコアとして認定されない。だから受ける前に本当にスコアが有効なTOEICかを確認した方が良い。」というものでした。

今となっては信じられないような話ですが、これは実話なのです。

みなさんも海外でTOEICを受験する時には、今はそういう事はかなりなくなってきていると思うのですが、確認したほうがよろしいかと思います。海外には怪しげな語学学校も結構ありますので。(今日の時点で存在してても明日から突如姿を消すという語学学校も結構あるのです。)

私が初めて海外でTOEICを受験者時のことを少し話すとすれば、受験をするときに1つの教室のようなところに集められたのですが、全員が日本人だったと思います。その中に試験官としてアイルランド人女性だけが一人いて、私達が試験をやっている間はひたすら、英字新聞を読んでいた記憶があります。TOEICの試験監督というのもあるがTOEICのために一応いる人という感じでした。

TOEICスコア 国別平均

国際ビジネスコミュニケーション協会によって発表されているTOEICの詳細データがなかなか面白いものです。

http://www.toeic.or.jp/library/toeic_data/toeic/pdf/data/Worldwide_2012.pdf

国別の平均スコア等を公表から知ることができるのですが、ヨーロッパで注目すべき国はドイツではないかと思います。以前確か大前研一さんが『ヨーロッパの中でスコアアップしたのはドイツでその理由は管理職にTOEIC高得点を求めたという背景がある』と言うのを読んだことがありますが、この表をみるとその通りになっています。

私の予想に反して、TOEICスコアが高くてびっくりしたのはロシアです。私のイメージだとロシアはあまり英語は上手じゃない人が多いように思ったのですがこの結果から見ると意外にも日本よりもかなりセンスが高くてびっくりしました。

アジアのデータで比較してみると、日本のTOEICスコアは韓国と中国に大きく離されています。

昔は韓国が日本よりもスコアが悪かったのですがこの20年でかなりの飛躍を遂げたという事がこの点数を見ると納得できます。日本は完全に負けていますね。

韓国とTOEIC点数

韓国のTOEIC事情の記事を読んでびっくりしました。

点数が600点の人の平均年収が1万2,000ドル、それに対して800点以上を取得した人の平均年収は3万5,000ドルとおおよそ3倍ほどの開きがあるという話です。

この数字は本当だと思うのですが、この数字には少しトリックがあるようにも思います。

私は、 800点を取得したから高い給料が得られる仕事に付けた訳ではないように思うのです。

韓国は、 トップ企業に入社することが難しい社会だと聞くので、いわゆる勝ち組は、そのような企業に入社する段階でTOEICの点数などは軽く800点を超えているのが当然だと思うのです。

入社してそれなりに給料もらってている人に対してTOEICの点数を聞けば、当然高い点数になるのは目に見えていると思うのです。

そしてもう一つ思うのは、TOEIC800点をとるのは、さして難しいことではありません。しっかり勉強やれば誰でも取れる点数だと思います。

小学校や中学校から塾に通わせたり家庭教師をつけて、英語を必死に学習させる韓国人にとって、この点数を取るのはあまり難しい事では無いようにも思うのです。

ですから、この数字にはどうも、実情とは少し離れている部分があるように思えてなりません。